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V.A.『Good Mellows For Seaside Weekend』

通常価格(税込): 2,750
販売価格(税込): 2,750
ポイント: 25 Pt
橋本徹が監修する新レーベルSuburbia Recordsの第1弾コンピCD『Good Mellows For Seaside Weekend』が4/15に先行入荷します。柔らかな叙情と透明感あふれる優美なメロディー、瑞々しいオーシャン感覚とアトモスフェリックな麗しいサウンドスケープ。ジャジー&オーガニックなビートダウン・ハウスから、メロウ・ドリーミンなチルアウト・バレアリカ、ダビー&フローティンなメランコリック・アンビエントまで、波の音や鳥のさえずりもピースフルな快いヴァイブに満ちた、至福の音楽旅行。“Good Mellows”を合言葉に海辺の週末をイメージした心地よく甘美な至宝が連なる、天上のメロウ・チルアウト・セレクションです。アプレミディ・セレソンでお買い上げの方にはもれなく(通販含む)、A3ポスター、橋本徹・選曲のスペシャルCD-R『More Good Mellows For Seaside Weekend』(2枚組)と『Good Mellows For Seaside Weekend ~ Summer Edition』をプレゼント致しますので、お見逃しなく!


『Good Mellows For Seaside Weekend』ライナー(橋本徹)

2014年の夏にディスクユニオンからご提案いただいた、“Suburbia Records”というアイディア。Free Soulの20周年記念リリースなどが続いたこともあり、なかなか始動することができなかったが、2015年春、そのファースト・コンピレイションをお届けする。Suburbia Recordsは、知られざる入手困難な音源を発掘してCDやレコードにしたり、CD/配信オンリーの音源をアナログ化したり、アナログでしか手に入らない音源をコンピCDに収めたり、といった具合に、僕の好きな音楽をさまざまなフォーマットでプレゼンテイションしていく場にしたいと思っているが、第1弾のリリースはこれ以外に考えられなかった。とても素敵な言葉だと思う“Good Mellows”をテーマに、海辺の週末をイメージして珠玉の名トラックを満載した『Good Mellows For Seaside Weekend』。

ジョー・クラウゼル主宰Spiritual Life Musicの幻の名作に始まり、ウルグアイからイビサへ居を移したバレアリックの名門International Feelや、ポール・マーフィー/シーホークスがそれぞれ主宰するClaremont 56/Ocean Moonといった人気レーベル、イビサ「Cafe Del Mar」のオリジネイターであるホセ・パディーヤに、アウトキャストの人気曲をメロウ・フォーキー・バレアリカに仕立てたB.J.スミスなどを経て、オスンラデ主宰Yorubaのスピリチュアル・メロウ・チューンへと展開されていく至福の音楽旅行。まず思い描いた選曲イメージは、そんな感じだった。柔らかな叙情と透明感あふれる優美なメロディー、瑞々しいオーシャン感覚とアトモスフェリックな麗しいサウンドスケープ。ジャジー&オーガニックなビートダウン・ハウスから、メロウ・ドリーミンなチルアウト・バレアリカ、ダビー&フローティンなメランコリック・アンビエントまで、波の音や鳥のさえずりもピースフルな心地よいヴァイブに満ちた、極上の音の流れに身を委ねる82分17秒。

メロウな音の桃源郷という視覚イメージが広がるジャケットのペインティングは、NujabesやCALMの作品でも知られるFJDによる描きおろし(僕のコンピではこれまでに『Chill-Out Mellow Beats ~ Harmonie du soir』や『Brother Where Are You』、それに『Free Soul Nujabes』の2枚を手がけている)。その美しいアートワークと溶け合うような、DJやコレクター/マニアのみならず、すべての音楽ファンに贈りたい、天上のメロウ・チルアウト・セレクションだ。爽やかなアイランド・ブリーズと甘やかなマリン・フレイヴァーに包まれる、この上なくヘヴンリー&グルーヴィンな音楽体験を、ぜひ味わっていただけたら嬉しい。それではさっそく、収録された全曲を順に紹介していこう。

オープニングはこれしかない、と考えていたのが、ジョー・クラウゼル率いるメンタル・レメディーの「Just Let Go」。アコースティック・スピリチュアル・アンビエントというか、プリミティヴでエレガントな音のつづれおり。ピアノとギターやストリングスの美しさは筆舌に尽くしがたい。ジョー(とジェフテ・ギオーム)の美意識の結晶のような至高の名曲で、1999年のプロモEP『Spiritual Life Music Sampler Vol.2』より。この曲をCDで聴けるようにするためにレーベルを立ち上げた、と言っても過言ではないほど。僕は『音楽のある風景〜冬から春へ』のやはりオープニングに入れた永遠の名作『The Sun・The Moon・Our Souls』のプロトタイプにようにも感じる。至上のフロア・アンセム「Agora E Seu Tempo」は言うまでもなく、90年代からジョー・クラウゼル関連作を好きな僕は、『Chill-Out Mellow Beats ~ Harmonie du soir』にも彼の「Mother Nature」やテン・シティー「All Loved Out」〈Ilu 'Ife (Love Drum)〉/バヤラ・シティズンズ「Goddess Of A New Dawn」〈Acroostic Version〉/ジェフテ・ギオーム「The Prayer」〈Acroostic Version〉といったリミックスを収めている。

続くアクセル・ボーマンは、DJ KozeのレーベルPampaからの「Holy Love」でブレイクしたスウェディッシュ・ハウスの奇才・旗手だが、2013年のファースト・アルバム『Family Vacation』に先駆けて7インチ・カットされたこの「Fantastic Piano」には感激した。ノイズ混じりに浮かび上がる、まさしくファンタスティックなピアノの美しい調べ。クラシカル・ローファイ・ダビー・チルアウト・メロウ・ビーツ、とでも言えばいいだろうか。サウンド・エフェクトとダブ処理の効いた電子楽器〜エレクトロニカ的な音響設計は、エクスペリメンタルなダイナミズムを感じさせながら、ヨーロッパ的な郷愁とデカダンスを漂わせている。スウェーデンのハウス・クリエイターでは、彼と交流のあるHNNYの、ソフト・ロックのトリステ・ジャネロをループしたりする他人とは思えないサンプリング・センスにも、僕は注目していることを付け加えておこう。

本来はここで、今回のコンピで唯一、収録を希望しながら実現できなかった、International Feelのアンビエント・ライン“EFEEL”(その幕開きを飾ったのは、10cc「I'm Not In Love」をメロウ・フローティンにエディットした「Forbidden Love」だった)の「Dawn Over A Quiet Harbour」を挟むつもりだった。僕にとってはマーク・バロットが主宰するこのレーベルのウルグアイ期の大本命と言える、500枚限定ワンサイデッド・グリーン・クリアヴァイナル。緩やかな心地よいグルーヴにメロディアスなピアノが「ビューティフル!」としか言いようがなく、何度DJプレイしたかわからない、アトモスフェリックなメロウ・チルアウトの極み。覆面のエディット・プロジェクトゆえに惜しくも断念したが、代わりにInternational Feelからは2曲をライセンス使用させてもらったので、心から感謝している。

しかし「Dawn Over A Quiet Harbour」に負けず劣らず大好きなのが、L.U.C.A.の「Blue Marine」だ。波の音と海鳥の声に導かれて、穏やかに海辺の情景が広がっていく、映像美豊かな音楽。これも限定300枚プレスだったので、買い逃して探していた方も多いだろう。イタリアのDJ/プロデューサー、フランチェスコ・デ・ベリスによる、ドイツの名門Running BackサポートのもとInternational Feel〜Claremont 56的なレーベル・カラーでスタートしたEdizioni Mondoのファースト・リリースEP『Precipizio 1』より。透明なきらめきに満ちた音像、風を受けて帆をはためかせ海を渡っていくような、瑞々しく爽快なオーシャン・フィール。曲が進むにつれて、白い波しぶきを感じるように、疾走感を増していき、進みゆく船に鳥たちも羽ばたきながらついてくるような光景が浮かぶ。

次のキャプテン・サンシャイン&ザ・ヴァレー・ピープル「Island Visions」では、曲名のように陽光きらめく島についたという感じか。グルーヴィーなベース・ラインとカッティング・ギターが誘う、幻想的な白日夢の世界へようこそ。バレアリック・ヨット・ロッカーズという形容が相応しいシーホークスによるプロデュースで、彼らのOcean Moonから発表されたパープル・カラーのクリアヴァイナルEP『Tomorrow's Never Known』収録曲。ブルーを基調に反射光まばゆいジャケットのヴィジュアルも、そんな夏の白昼夢の光景を連想させた。フローティン&ドリーミン、そしてサマー・ブリージン。

マット・クーパーとアンドレス・アレンのユニット、アウトサイドの「The Plan」は、懐かしの英Doradoの1995年作。2013年にヨットの描かれたスリーヴで限定200枚アナログ・リイシューされたときに感じた、新たな価値観のもとに生まれ変わったような新鮮な響きは忘れられない。従来のジャジーなUKソウルという認識が塗りかえられ、セオ・パリッシュによるヘヴィー・プレイに象徴されるような、ビートダウン〜バレアリック・フィーリン・ジャズの至宝として、フレッシュに息を吹き返したのだった。子供コーラスが印象的な〈-kton Mix〉も素晴らしいが、ここでは僕が近年よくスピンしている〈-et Mix〉をぜひ。清冽なピアノとアコースティック・ギターの刻みに、ナレイションから流麗な弦へのドラマティックな展開も絶品。船で海を行くような快いリズムと透明感のある輝きに魅せられる、生演奏×ブレイクビーツの美しく清らかな金字塔だ。

続いてはパーカッションのイントロから心地よく、強力なベース・リフが推進していく、これまたシー・クルーズ気分のバレアリック・グルーヴ、マッド&ポラードの「Mawson's Walk」。オーガニック&サウダージかつダビーでほのかにサイケデリック。マッドことポール・マーフィーのClaremont 56からリリースされた、ワンサイド・プレスのキラー・シングルで、ポラードとは盟友のキーボード奏者ケヴィン・ポラードのこと(この名義では「Scaffold」のコヨーテによるリミックスも、僕はよくターンテーブルにのせている)。ポール・マーフィーは昨春、カフェ・アプレミディでのDJパーティー“harmony”にゲスト参加してくれたこともあった。トランペットとピアノは日本を代表するシーサイド・パーティー“FreedomSunset”を主宰するshibaで、この曲には今回のコンピ誕生にまつわる素敵なエピソードがある。実は鎌倉・由比ヶ浜には“Good Mellows”という名のハンバーガー・ショップが本当に存在するのだが、去年の夏に僕がその店でDJしていたときのこと。この曲をプレイしていたら、次の出番のためにライヴ準備中だったshibaが、飛び入りでレコードに合わせてトランペットを吹いてくれたのだ。偶発的な予期せぬセッションに意気投合した僕らは、その後も何度かDJと演奏という形で顔を合わせ、そこに居合わせた仲間とすごしたかけがえなく楽しい時間が、『Good Mellows For Seaside Weekend』へと発展していったのだ。収録14曲のうち12曲は、実際にGood MellowsやFreedomSunsetで昨年プレイした作品で構成している。僕はこの曲のトランペットが流れてくると、いつもマイルス・デイヴィスの『Miles Ahead』の涼しげで美しいヨットのジャケットを思い浮かべてしまう。

Claremont 56からのスミス&マッド名義でもその名を知られるB.J.スミスの「Hey Ya!」は、DJプレイすると必ずオーディエンスから問い合わせを受ける、アコースティック・ギターのイントロから最高に気持ちのよいアウトキャストのナイス・リワーク。そのピースフルな雰囲気に優しいコーラスを思わずくちずさんでしまうが、バレアリックを踏まえたレイドバック・メロウなSEとリズム・アレンジも特筆すべきで、フォーキーなアクセントも効果的。裏面には同じくアウトキャスト「Prototype」のリメイクを配した2014年の12インチ『Dedications To The Greats Part 2』からだが、同シリーズの第1弾だった10インチでは、モス・デフ「Umi Says」とファーサイド「Runnin'」という僕も愛してやまない二大名作を取り上げていて、そちらもマイ・レコードバッグの常連だ。リヴァプール発のNuNorthern Soulは、最近つい買ってしまうレーベルのひとつになっている。

ここで再びマリン気分のSEに導かれて登場するのは、ハッチバックによる麗しのウエスト・コースト・バレアリック、曲名そのもののイメージが広がる「Paradise Drive」。目を閉じれば、鮮やかなパシフィック・オーシャン・ブルーが浮かぶようだ。ソーサラーと共にウィンドサーフとしても活躍する彼らしい(僕もこのサークルには好きなトラックが多い)、陽射しを浴びた浜辺の情景を夢想しながらドライヴしたくなる清々しいダンス・ナンバーで、鳥のさえずりのアンビエンスにランニング・ベースのイントロダクション、エレクトロニック&ダビーな意匠を施しながらの多幸感あふれるグルーヴィーな展開に、スパニッシュ・ギターも加わる繊細かつ大胆な構成。オープン・エアの開放的な空気感とクラブ・サウンドの両立に、絶妙のバランス感覚が光っている。Claremont 56の西海岸版という感じの柔らかなバレアリック・センスに好感を抱くレーベルAdult Contemporaryの珠玉だが、僕は主宰者トニー・ワトソン自身の「Moonwalker」なども、ときおりクラブ・プレイしている。

そしてメロウな音の桃源郷へ。International Feelから届けられた秘宝、夢とうつつをたゆたうようなアコースティック&オーガニックな質感のチルアウト・チューン「Sea Of Trees」。誰もいない静かな楽園での穏やかなシエスタのようで、小鳥がさえずり、さざ波の音の心地よさもたっぷり。もともとレーベル主宰のマーク・バロットが、オーストラリアのLen Leiseの『Songs For Sunsets』と題された自主カセットをパリで見つけ、ひどく惚れこんで新たに制作を依頼したという、2014年のEP『Music For Forests』の最後に収められていた曲。最近のオーストラリアには注目のクリエイターが多く、僕はアンドラス・フォックスなどもすべてのレコードをコレクションしている。アンドラス&オスカーでの『Cafe Romantica』あたりも見逃せないが、A.r.t. Wilson名義のアンビエント・アルバム『Overworld』は、オランダのMusic From Memoryから出たジジ・マシンの編集盤『Talk To The Sea』と共に、『Good Mellows For Seaside Weekend』に大きなインスピレイションを与えている、と言えるかもしれない。

続くホセ・パディーヤは、ご存じバレアリック・チルアウトの生き証人。レコーディング・アーティストとしてだけでなく、イビサ「Cafe Del Mar」での今では伝説的なDJプレイによっても、広く知られているだろう。僕はかつて、一生聴き続けるだろうバカラック&デヴィッド名曲の素敵すぎるカヴァー「Close To You」(まさしくサンセット・クラシック!)を、『音楽のある風景〜夏から秋へ』に収めたことがあるが、そんなレジェンドが10年以上ぶりに放った昨年のシングル「Solito」でInternational Feelと組むことになったのは、必然と言っていいだろう。今回はもちろん、ヘヴンリーな極上アンビエント・ビーツで人気の高い「Adios Ayer」をエントリーしても構わなかったが、その両者の邂逅を祝福する意味もこめて、こちらを選んだ。しかもドイツはデュッセルドルフのウォルフ・ミュラーによる最高のリミックス。このベース・ラインの魔力、吸引力には抗えない。空間性に富んだサウンド・メイキングとパーカッション・ワーク、ヒップホップ・フィールを香らせるビート・センスにもしびれる、浮遊感と神秘性を備えた唯一無二の幽玄ダウンテンポだ。美麗な“EFEEL”の「Dawn Over A Quiet Harbour」に代わって、このトラックがコンピレイションに入ったことで、選曲全体にコクのようなものが生まれた、とも言えるのではないだろうか。ホセ・パディーヤはこの春リリースされたばかりの12インチ「Day One」も、テレフォンズとコラボレイトした“Sueno Latino”スタイルが素晴らしく、International Feelからまもなく、とアナウンスされているニュー・アルバムが楽しみでならない。

ディグズ・デュークとも共演していて、ジャイルス・ピーターソンやロバート・グラスパーもファンだという、ヒップホップ系のトラック・メイカーとして脚光を浴びるトール・ブラック・ガイの「Mon Amie De'Troit」は、まさにデトロイト愛あふれるメロウ・ビーツ。曲終わりのナレイションにもデトロイト愛が表現されているが、骨太なリズムとメランコリックな旋律の組み合わせ、メロウに揺らぐ音像のストリームに強く惹かれる。J・ディラとセオ・パリッシュを結ぶような、ソウルクエリアンズとデトロイト・ビートダウンをつなぐような。この曲は本来はオセロによるラップが入っているが、そういう意味合いがより浮き彫りになるように、今回はインストゥルメンタル・ヴァージョンを採用した。トール・ブラック・ガイは他にも、フェラ・クティ/アル・グリーン/ダロンドなどのエディットを始め、好きなレコードを挙げれば枚挙に暇がない。シャーデー/コモン/ロバート・グラスパー×キング/MJ/JBなどのリミックス音源もある。7インチの“Mini Therapy Chops”シリーズも僕は集めていて、アコースティック・ギターのループがメロウな「Sweet Europe」から、マーヴィン・ゲイやステルヴィオ・チプリアーニなどの多彩なサンプル・ワークまで、とても気に入っている。

続いてはイタリアの誉れ高いジャズ・ファンク・バンド、モップ・モップの2013年作『Isle Of Magic』から、密かな人気曲を。アフロ・スピリチュアル・フィールを内包したカリビアン・グルーヴの逸品「Kamakumba」。僕好みの楽器、スティールパンとカリンバの音色が印象的で、どこか懐かしいような哀愁と軽快なリズムの融合が不思議な異国情緒を生み、野外のDJパーティーで予想以上の威力を発揮する(shibaが招いてくれた去年の“SunsetLounge”でも、快くシーキャンドルのサンセットテラスを盛り上げてくれた)。ケネス・ベイガーの主宰するデンマークのレーベルMusic For Dreamsから出された『Sunset Sessions #2』というオムニバスEPにも収められていた。SimbadとDJ iZemによるリミックスもあって、それぞれハウス〜ダブとビートダウンに接近している。

そしてクライマックスに向けて、元アレステッド・ディヴェロップメントの歌姫ナディラ・シャクールの「Love Song」が満を持して登場。オスンラデによる名門レーベルYorubaに咲いた一輪の花、という趣きの美しいディープ・ハウスで、夕闇に包まれる海辺でDJプレイしていて、暖色系のとてもいい雰囲気になった数年前の夏の夜が忘れられない。透明感と色香、ハートウォームでメロウ。それでいてアフロ・スピリチュアルなグルーヴが息づいていて、たおやかで慈愛に満ちた歌声、幻想美を漂わせる女声コーラスも印象深い。イントロのピアノから特別な空気に染めてくれる、ささやかだけれどかけがえのない、音楽の静かな魔法を宿した一曲だ。
 
最後はアウトロ的に、パット・メセニー・グループ「Slip Away」をサンプリングした不朽のサマー・アンセム、ニック・ホルダーの「Summer Daze」を、アーティストの許諾を得てエディットして収録させてもらった。最高のエンディングになったと思う。大好きなパット・メセニーのギターとライル・メイズのピアノ、気が遠くなるほど陶然としてしまうペドロ・アズナールの歌声。その切なくも崇高な響きをループして永遠に聴いていたい、そんな音楽好きなら誰もが夢みるだろう願いを結実させた、ブリージンかつ甘美な憂愁に彩られたブラジリアン・ハウス・クラシック。今は亡きNujabesも好んでハウス・セットの際にDJプレイしていた。ジョー・クラウゼル/ダニー・クリヴィット/フランソワ・Kの“Body & Soul”の会場でも鳴り響いていたし、DJ Harveyがスピンしているのを観たこともある。夏の火照りを癒すような、浜辺の風景や忘れかけていたワン・シーンがフラッシュバックするような、そんな余韻と余情に包まれて、僕にとって大切な思い出と共にある音楽を連ねた『Good Mellows For Seaside Weekend』は幕を閉じていく。


追記:
コンピCD『Good Mellows For Seaside Weekend』の中から、特に入手困難だった曲やクラブ・ユースに向いた音源を選りすぐった、4曲入りのアナログEPも2枚リリースされますので、そちらもぜひお楽しみください。


『Good Mellows For Seaside Weekend』
01. Just Let Go / Mental Remedy
02. Fantastic Piano / Axel Boman
03. Blue Marine / L.U.C.A.
04. Island Visions / Captain Sunshine & The Valley People
05. The Plan (-et Mix) / Outside
06. Mawson's Walk / Mudd & Pollard
07. Hey Ya! / B.J. Smith
08. Paradise Drive / Hatchback
09. Sea Of Trees / Len Leise
10. Solito (Wolf Muller Water Mix) / Jose Padilla
11. Mon Amie De'Troit (Instrumental) / Tall Black Guy
12. Kamakumba / Mop Mop
13. Love Song / Nadirah Shakoor
14. Summer Daze / Nick Holder
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