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V.A.『Free Soul. the treasure of Malaco』

通常価格(税込): 2,420
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Toru Hashimoto Compilation > Free Soul

スタックスやハイと並び称されるサザン・ソウルの名門レーベル、マラコ黄金期の傑作群からグルーヴィー&メロウな珠玉を選りすぐった『Free Soul. the treasure of Malaco』が11/19にリリースされます。グランドマスター・フラッシュからスチャダラパーまで数多くの名リメイクを生んだパーティー・チューン最高峰「Get Up And Dance」を始め、スノウボーイによる名演でも脚光を浴びた「Girl Overboard」、Free Soulマニア垂涎のシングル・オンリーの秘宝3曲に、ラスカルズ/シルヴィア/ブレッドなどの好カヴァー、知る人ぞ知る80sアーバン・ミディアムの逸品まで、82分56秒にわたり次々に至宝が繰りだされる、フレッシュなイメージで新たなレーベル像を打ち立てる金字塔的コンピレイションです。アプレミディ・セレソンでお買い上げの方にはもれなく(通販含む)、橋本徹・選曲のスペシャルCD-R『Free Soul Joni Mitchell ~ Private Edition』とオフィシャル特典CD『More Malaco』(同時入荷の『Diggin' Free Soul - Let The Music Play ~ Mixed by MURO』と併せて2枚ともご購入の方には、それに加えて『Free Soul Carole King ~ Private Edition』)をプレゼント致しますので、お見逃しなく!


『Free Soul. the treasure of Malaco』ライナー(橋本徹)

"The Last Soul Man"と名乗ったのは今は亡きボビー・ウーマックだったが、スタックスやハイの伝統を継承するサザン・ソウルの名門として、"The Last Soul Company"と言われるミシシッピ州ジャクソンを拠点とするレーベルが、マラコ・レコーズだ。この『Free Soul. the treasure of Malaco』は、そんな名サザン・ソウルの宝庫マラコの黄金期と言える、1970年代半ばから80年代の傑作群に、グルーヴィー&メロウという視点からフォーカスした決定版コンピレイションで、CDの収録時間をフルに活かした82分56秒におよぶ全22曲をセレクトしている。

僕がマラコを意識するようになったのは90年代初頭、英国のアシッド・ジャズ・レーベルから発表されたスノウボーイによる爽やかで艶やかなドロシー・ムーア「Girl Overboard」のカヴァーに惹かれたのがきっかけ。すぐにオリジナル版も探して聴いてみると、こちらも絶品だった。南部の名ソングライター、フレデリック・ナイトとサム・ディーズのペンによる、まさに心洗われる至福のメロウ・グルーヴ。柔らかな高揚とたおやかな安らぎに、優しく気分が溶けてしまうような。モニュメンタルな意味合いも考慮して、この曲の入った1978年のアルバム『Once Moore With Feeling』を飾っていたポートレイトを、『Free Soul. the treasure of Malaco』でもジャケットのモティーフとした。

Free SoulのDJパーティーでの人気曲を挙げるなら、やはりフリーダムの「Get Up And Dance」。あの『Ultimate Breaks & Beats』にも収められていたパーティー・チューンの最高峰。グランドマスター・フラッシュからSWVまで、日本ではスチャダラパーに代表されるように、サンプリング/カヴァーによるナイス・リメイクも枚挙にいとまがない。イントロから誰もが笑顔でステップを踏んでしまう、無条件に心躍るダンス・ナンバーだ。

上記2曲と共に、1996年にコンパイルした『Free Soul Eyes』に収録したこともあり、Free Soulファンに高い人気を誇るのが、3~4曲目に並べた「I Need Your Love」と「Let Your Love Rain Down On Me」。共にシングル・オンリーのマニア垂涎盤で、前者は『Free Soul. the treasure of Hi』の幕開きを飾った名シングル「Little Things」のフィリップ・ミッチェルらしいジョニー・ブリストルにも通じる作風、後者も胸を疼かせる甘酸っぱく切ないメロディーが琴線に触れる逸品だ。

フィリップ・ミッチェル作のマイ・フェイヴァリット・チューンを、『Free Soul. the treasure of Malaco』には、さらに2曲エントリーしている。Z.Z.ヒル「When Can We Do This Again」は、ソリッドなビート感もたまらない、マーヴィン・ゲイ~バリー・ホワイトも彷彿させる、引きこまれるような、こみ上げるような、完璧な哀愁ミッド・メロウ・グルーヴ。デニス・ラサールの「Come To Bed」は、Free Soulファン歓喜のビル・ウィザース「Lovely Day」的なグルーヴが快く、ブレイクビーツから麗しく展開するスカイ・ハイ・プロダクションズ的な伸びやかさも輝かしい。

しかし、それ以上にデニス・ラサールの名作として誉れ高いのが、「Lady In The Street」だろう。これもまた、思わず腰が動く珠玉のグルーヴィー・ミディアム。Free Soul人気のマラコ屈指のグルーヴ・ナンバー、ドロシー・ムーア「What Am I To Do」(彼女の作品は、胸かきむしられるほど大好きな「The Going Ups And The Coming Downs」やスタックス・サウンドのように弾む「It's So Good」も、どうしてもはずすことができず、メアリー・J.ブライジやモニカも歌ったレーベルの代表作と言えるバラード「Misty Blue」が選からもれてしまったほどだ)~パワー「I Can't Stop」という鉄板リレーから続けてみた。

パワーは最高極まりない「I Can't Stop」と並ぶ二大ヘヴィー・プレイ・チューン「Groovin'」もオープニングに置いた。ブルー・アイド・ソウルの雄、ご存知ヤング・ラスカルズのグルーヴィンなナイス・カヴァーで、スモーキー・ロビンソン「Cruisin'」にもインスピレイションを与えたロマンティックな歌詞も、僕はたまらなく好きだ。エンディングのルビー・ウィルソン「Make It With You」も、とても素敵なブレッドのカヴァーで、言わばブルー・アイド・ソウルの好解釈に始まり終わるという構成に、僕が『Free Soul. the treasure of Malaco』に託した音楽観と選曲コンセプトを感じてもらえたら嬉しい。

もう一曲、特筆すべきカヴァーと言えるのが、シルヴィアの名曲をダンサブルに取り上げたファーン・キニー「Pillow Talk」だろうか。とはいえ、彼女がフレデリック・ナイトとデュエットしたシングル・オンリー曲、「Sweet Life」も聴き逃さないでほしい。AORの旗手ポール・デイヴィスのヒット・ソングを清々しく、ソウルフルにカヴァーしているのだから。

80sアーバン・メロウという観点からのセレクションにも、ぜひ触れておきたい。1980年代半ばからマラコの傘下となるマッスル・ショールズ・サウンドより発表された、名作曲家チームであるモズレー&ジョンソンの知られざる名品。メイズを思わせるような都会的でクリスタルなメロウネスに彩られた「Baby Come Back」に、やはりミディアム・テンポで刻まれるブリージンなリズムが心地よい「You Used To Be Mine」。そして、アラウンド80s期のマーヴィン・ゲイやカーティス・メイフィールドを連想せずにいられないG.C.キャメロンの「Hearts & Flowers」も素晴らしい。Free Soulファンにはスピナーズの「It's A Shame」やモータウンの傍系モーウエストに残したソロ・シングル「No Matter Where」の名唱でよく知られているだろう男性シンガーだが、これは見落としていた方もいるのではないか。レオン・ウェア好きも必聴の、色気と熱情がこぼれ落ちるようなアーバン・メロウ・マッドネスの極めつけだ。

そのG.C.キャメロンは1983年作『Give Me Your Love』のタイトル曲もセレクトしているが、それに続くエディー・フロイド「Take A Chance On Me」と共に、グルーヴィーな瑞々しさが筆舌に尽くしがたく、言ってみればソウル・ミュージックの王道を満喫していただけるのではないだろうか。サザン・ソウルの真髄と名高いキング・フロイドとトミー・テイトも、アコースティック・グルーヴ金字塔という切り口からFree Soulと最も親和性のある「I'm For Real」と「I Can't Do Enough For You Baby」を選んでいるから、新たなアーティスト・イメージを描くつもりで堪能していただけたら幸いだ。僕自身のリスナー体験にとっても、"2014 サザン・ソウル・ルネッサンス"の一角をなす、とても充実したコンピレイションを作ることができた。末永く愛聴したいと思う。


01. Groovin' / Power
02. Girl Overboard / Dorothy Moore
03. I Need Your Love / Patterson Twins
04. Let Your Love Rain Down On Me / Jewel Bass
05. Get Up And Dance / Freedom
06. What Am I To Do / Dorothy Moore
07. I Can't Stop / Power
08. Lady In The Street / Denise LaSalle
09. You Used To Be Mine / Mosley & Johnson
10. When Can We Do This Again / Z.Z. Hill
11. Give Me Your Love / G.C. Cameron
12. Take A Chance On Me / Eddie Floyd
13. Come To Bed / Denise LaSalle
14. It's So Good / Dorothy Moore
15. I Can't Do Enough For You Baby / Tommy Tate
16. Sweet Life / Fern Kinney with Frederick Knight
17. Baby Come Back / Mosley & Johnson
18. I'm For Real / King Floyd
19. Hearts & Flowers / G.C. Cameron
20. The Going Ups And The Coming Downs / Dorothy Moore
21. Pillow Talk / Fern Kinney
22. Make It With You / Ruby Wilson
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