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『Free Soul. the classic of Smokey Robinson』

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Toru Hashimoto Compilation > Free Soul

Free Soul 20周年とモータウン55周年を記念して、ボブ・ディランも「現代アメリカ最高の詩人」と讃え、モータウン黄金時代をシンガーとしてもソングライターとしても支えた偉人スモーキー・ロビンソンの『Free Soul. the classic of Smokey Robinson』が10/8にリリースされます。大ヒットを連発した60年代のミラクルズ期から、SSW〜AORにも接近した70年代のメロウ・ブリージンなソロ作までを網羅した、80分以上にわたってスムースに連なる究極のオールタイム・ベストにして、ハートウォーム・ソウル・ミュージックの最高峰です。アプレミディ・セレソンでお買い上げの方にはもれなく(通販含む)、橋本徹・選曲のスペシャルCD-R『Free Soul Decade Standard ~ Another Edition』(10/10リリースの『Urban-Sweet FM 81.4』と併せて2枚ともご購入の方には、それに加えて『Free Soul Decade Standard ~ The Other Edition』)をプレゼント致しますので、お見逃しなく!


『Free Soul. the classic of Smokey Robinson』ライナー(橋本徹) 

僕は何となく、Free Soulシリーズで選曲をやりそこねているアーティストと言えば、これまでは真っ先にスティーヴィー・ワンダーを思い浮かべていたのだが、Free Soul 20周年記念盤『Ultimate Free Soul Collection』をリリースしたすぐ後くらいに、ユニバーサルのディレクターから、モータウン55周年記念で何かコンピを、と提案されて、すぐさま僕の口から出た名前はスモーキー・ロビンソンだった。そう、まだ彼が残っていたのだ。まさしく“ゴーイング・トゥ・ア・55”というわけである。

スモーキー・ロビンソンのFree Soulベスト・セレクションを編むことができる歓びはとても大きくて、曲を選ぶのにも、曲順を組むのにも、さして時間はかからなかった。スムースでシルキーでメロウ、25年以上にわたって好きで聴き続けてきた作品をシンプルに並べれば、素晴らしいものができるとわかっていたから。とはいえ、多くのベスト盤やアンソロジーと違って、70年代の名作からコンピレイションを始めたことは、我ながら慧眼だったのでは、と思っている。70sから60sへという流れがとても新鮮に聴こえ、最高に心地よいオープニング5曲となったからだ。

ゆったりとしたグルーヴに木管も印象的なメロウなスターター「Quiet Storm」は、僕ら世代には1993年にデ・ラ・ソウルが「Breakadawn」でサンプリングしたことが忘れられない(1995年春に作ったコンピ『Free Soul 90s~White Edit』でも1曲目に選んだ)。アーバン・ソウル~クワイエット・ストームの原点として再評価されていくことになる70年代スモーキーの象徴、と言ってもいいだろう。

2曲目から4曲目の「Get Out Of Town」~「I Love The Nearness Of You」(スティーヴィー・ワンダーとの共作だ)~「The Family Song」は会心の展開。いずれも通常のベスト・コレクションでは選ばれないだろうが、このコンピレイションの最も美味しいところのひとつに違いない、大好きな曲ばかり。このまろやかなグルーヴこそFree Soulなのだ。揺れるエレピ、アーバンなサックス、弾むように小気味よいギター・カッティングも。60年代ミラクルズ期のヒット曲群を目当てにこのCDを買われた方にも、嬉しい驚きを感じてもらえる魅力的なパートになっていると思う。

そして僕が最も思い入れ深く愛してやまない曲「More Love」へ。スモーキー・ロビンソンにとっても最もプライヴェイトな愛情を歌ったラヴ・ソングと言われている。続く「The Tracks Of My Tears」は、僕がエルヴィス・コステロの影響で高校時代に最初に好きになったスモーキー。詞・曲・歌ともに完璧だ。デルフォニックスなどのスウィート・ソウルのルーツとなった「Ooo Baby Baby」は、いつも簡単に口にしてしまう“とろけるようにスウィート”という言葉は、こういう曲のためにあるのだろうと思ってしまう。この3曲を始め、60年代のスモーキーについては、2004年に『Free Soul. the classic of 60s Motown』をコンパイルしたときにライナーに記しているので、ここで引用させていただこう(久しぶりに今、読み返していて、デヴィッド・ホルムズの「Don’t Die Just Yet」のアラブ・ストラップ・リミックスで、「More Love」のイントロがループされているのを不意に耳にしたときの、めまいのような衝撃を思いだした)。

モータウン黄金期の輝ける男性ヴォーカル・グループで、僕が最も愛してやまないのはスモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズ。大学に入ったばかりの頃に手に入れた『Going To A Go-Go』『Make It Happen』という屈指の名盤を2 in 1にまとめたCDを、現在に至るまで何度繰り返し聴いたかわからない。イントロのギターから切なく、そして限りなく優しい「The Tracks Of My Tears」は、サビに向けて胸が熱くなり、感極まっていく永遠の名作。ビートルズの「In My Life」やゾンビーズの「Time Of The Season」のような僕も大好きなブリティッシュ・ロックの絶対的な名曲、モータウン信奉者ピート・タウンゼントが書いたフーの「Substitute」などが、この曲に強くインスパイアされて生まれたのは、作者自らの証言によって広く知られるところだ。そしてエルヴィス・コステロ初期の名バラード「Alison」がライヴの際に「The Tracks Of My Tears」とメドレーで演奏されたときは、不覚にも涙が出そうになった。

トッド・ラングレンがスウィート・ソウル・メドレーの中でカヴァーしていた「Ooo Baby Baby」も、艶やかなハイ・テナー~ファルセットを駆使した情感豊かな表現が筆舌に尽くしがたい名唱。デルフォニックスなどへと連なるスウィート・ソウルの原点であり、ソウル・ミュージックの古典としての優雅な品格を備えている。ニュージャージー甘茶ソウルの雄エスコーツも、とろけそうなほどスウィートにカヴァーしていた。切ない詞世界に胸を打たれる「My Girl Has Gone」や「Choosey Beggar」も、スモーキーの甘美なリリシズム、繊細な美意識に貫かれた不朽の名品。そして極めつけは、メロウ・スモーキーここに極まれり、という感じのLA録音のなめらかな感触を持つメロディアス・ミディアム「More Love」。こうした詩情あふれる名曲群に耳を傾けていると、ボブ・ディランがスモーキーを“現代アメリカ最高の詩人”と絶賛したのにも、深くうなずいてしまう。

さて、僕がこのFree Soulコレクションの核となる曲のひとつと考えている「Cruisin’」からは、再び70年代へ。重要視している大きな理由はもちろん、ディアンジェロが1995年のデビュー・アルバムでカヴァーしていたから。あの「Brown Sugar」からシームレスにつながるプロモーション・ヴィデオも忘れがたい。レイドバックしたグルーヴの気持ちよさは、やはりディアンジェロが当時ライヴ盤でカヴァーしていたアル・グリーン「I’m Glad You’re Mine」にも通じるものだが、僕は何よりもその歌詞にひどく惹かれる。“The music is played for love. Cruisin’ is made for love. I love it when we’re cruisin’ together”。スモーキーはサンセット・ブルヴァードをドライヴしているときに、ヤング・ラスカルズの「Groovin’」が流れてきてこの歌詞のアイディアが浮かんだという。とても素敵なエピソードだ。同じ歌詞でも、同じようには歌わない、スモーキーの歌声の感情表現の豊かさも堪能できる。

続いて登場する、アソシエイションの「Never My Love」をヴァースのようにメドレーでつながるジャクソン・ファイヴの「Never Can Say Goodbye」も、タイトなグルーヴと軽やかに舞うフルート、沁みる歌唱の逸品。その後はミラクルズ時代の楽曲を中心に、誰もが知るヒット・ソングか隠れた傑作かの違いはあれど、グルーヴィー&メロウな掛け値なしの名曲・名演が連なっていく。

中でも今回の選曲で、改めてその魅力に気づかされたのは、60年代初期の作品だ。ビートルズがカヴァーした「You've Really Got A Hold On Me」は、ロッカ・バラードゆえに惜しくもFree Soul的視点から選にもれたが、モータウン初のミリオンセラーとなった1960年作「Shop Around」は、こんなにモダンで洒落た曲だったのか、と感じた勢いで、当初は入れるつもりがなかったのにすべりこんだ。

そして、通して聴いていくとやはり、70年代のブリージンなソロ作が、Free Soulコンピらしい良いアクセントになっていることに、気づかないわけにはいかない(まさしく洒落たグルーヴとソングライティングの「I Second That Emotion」は、1978年のライヴ録音も収めようかと思ったほど)。フルートとパーカッションがグルーヴィー、かつセンシティヴで琴線に触れる「Baby That’s Backatcha」。大学生の頃、マッド・プロフェッサーが主宰するアリワ・レーベルに吹きこまれた、シスター・オードリーによるラヴァーズ・ロック・ヴァージョン(90年代初頭に日本盤CDが出たときは、ライナーは僕が書いた)も愛聴していた「Daylight & Darkness」は、流れた瞬間に、その頃ひとり住んでいた小さな部屋の夕暮れに戻れる特別な曲だ。こういう感情を、サウダージと言うのだろう。スモーキーにちなんで、“Soundtracks Of My Tears”と言いかえてもいいけれど。

本来なら2曲目から4曲目の流れに混ぜるのが順当かもしれない「Just Passing Through」は、まさにFree Soulファン必聴の知る人ぞ知る名作。今回はエンディングに向けての大切な役割を果たしてもらっている。ラストはソロになってからの最大のヒット「Being With You」。最近リリースされたばかりのセルフ・リメイク盤では、メアリー・J.ブライジとデュエットしていたが、SSW~AORに接近して、その資質を開花させたソロ・キャリアのひとつの到達点と言ってもいいだろう。

それでは引き続き、シンガーとしても(確かにサラ・ヴォーンの香りが感じられる)、ソングライターとしても(ホーランド=ドジャー=ホーランドに優るとも劣らない功績だ)、モータウンそして音楽シーンを支えた偉人、スモーキー・ロビンソンの物語を、高橋芳朗氏の素晴らしい文章でお楽しみください。誉れ高いスモーキーの詩情を味わう手助けになればと、歌詞の日本語訳も付けられています。
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